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浄瑠璃寺 新緑のころ

Category: 奈良   Tags: 浄瑠璃寺      

浄瑠璃寺(じょうるりじ)は、奈良市北部にある平城山(ならやま)を越え、当尾(とうの)にあるお寺。

行政区分は京都府木津川市になるのですが、地理的には奈良の平城京や東大寺から近く、中世は興福寺、近世は西大寺の末寺でした。

本堂に9体の阿弥陀如来像を安置することから九体寺(くたいじ)と言われます。

ご本尊は阿弥陀如来と薬師如来ですが、妖艶な彩色を施された吉祥天女像と、憤怒の形相で立つ不動明王と脇侍の像も有名です。

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バスが1日数本しか通わぬ山中にあるのですが、近年は土地区画整理事業などにより道路事情は著しく改善、車でのアクセスは大層便利になりました。

爆弾低気圧の悪天候で大雨と大風だったにもかかわらず、観光バスが連なり人が沢山来ててびっくりでした。

昔は奈良駅から10キロ近く延々と「当尾の道」を歩いて深閑とした境内に辿りついたものなのですが・・・隔世の感があります。

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堀辰雄は戦時中、奥さんと一緒に「浄瑠璃寺」を訪ね、木の間から見える小さい門に気付かず、危うく通り過ぎそうになったと、エッセイ「大和路」の中にある「浄瑠璃寺の春」で記しています。

「馬酔木より低き門なり浄瑠璃寺」  秋桜子

の言葉通り、今も小じんまりした門構え、参道の赤く色づいた若葉を持つ木が「馬酔木」です。

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堀辰雄が愛した馬酔木の花、(写真は秋篠寺で3月中旬撮ったもの)

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堀辰雄は奈良へ著いたすぐそのあくる朝、途中の山道に咲いていた蒲公英(たんぽぽ)や薺(なずな)のような花に目をやりながら、二時間あまりも歩きつづけたのち、漸っとたどりつきました。

拝観後、また奈良坂を越えて引き返し、夕刻東大寺境内や春日野を散策したと記述があります。

病勝ちな堀辰雄が悠々と往復できたぐらいだから大丈夫だろう、

若い時分、奈良駅付近でお昼をとったあと、友人たちと連れ立って地図を片手に当尾の道へ、わいわいと出発しました。

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<梵字池>

名高い紅葉で覆われる浄土式庭園を見てみたかったのです。

道程は思ったより時間がかかり、2時間半近くかかって「浄瑠璃寺」に到着。

すっかりくたびれており、とても帰りは歩いて奈良に戻ろうという気にはなれませんでした。

昔の人は足腰が強かったんだなぁと改めて実感。

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<先日修理が終わった三重塔>

庭を散策し拝観が終って出てくると、なんと奈良駅に行く最終バスが出てしまったことが判明。

十分拝観時間内(たぶん4時前)だったというのに、もう翌日までバスは無いのです。

「どういうことよ、お客さん少ないのに停車しててくれてもいいじゃない!」と友人たちと誰も居ない門前で大騒ぎしました。

どんどん傾いてゆく日差し、散り果てた紅葉、穂が広がったススキ、残照を映す池、しんと静まった里

さすがに楽天的な私たちにも、悲愴で侘しい気分が押し寄せてきました。

タクシーを呼ぼうにも辺りに人影は見えず、携帯など持ち合わせて居ない時代だったので、どうしても歩き疲れた足をひきずって帰るよりほかないのでした。

甘すぎた計画に大いに反省したのは言うまでもありません。

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浄瑠璃寺は、その後も何度か出かけたのですが、そのとき見た景色がやはり哀れっぽい気分と共に一番印象に残っています。

堀辰雄は「廃墟の言い知れぬ魅力」について語ってますが、現在の浄瑠璃寺は綺麗に整えられ懐古的気分になることはありません。

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庭園は折りしも改良工事中で、池には土留めに使われる土嚢袋が沢山ありました。

浄瑠璃寺は阿弥陀浄土を再現した建物で地理的に数々の戦火を免れてきた歴史がありますが、やはり有為転変を免れ得ないようでした。

でも、

堀辰雄の気分に浸れなくても、沢山参拝客が来てお寺が活気づくほうが、多くの人を救うというの本来主旨に沿っているのかもしれません。
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テーマ : 京都・奈良    ジャンル : 旅行
 2012_05_18


Comments

 

浄瑠璃寺は若いときに読んだ(たぶん堀辰雄)本で親しみがあります。そう、馬酔木でしたね。そのとき一遍で覚えた木の名前を最近になって実物と結びつけられました。
近くのマンションの植え込みに使われて名前が入っていたから。(笑)
スズまま  URL   2012-05-18 10:03  

お寺で! 

10年位前なら京都のお寺を散々回った時

まるで期待もせず調べもせず行った浄瑠璃寺に

びっくりと感動を覚えました

いろんな意味で凄いお寺だよね~!
ボーダーメイちゃん  URL   2012-05-18 11:28  

 

歩いていかれたことがあるのですか?
いいなあ。
私はもちろんバスですが、思ったより乗車時間が短くて
近いですね。
お寺さんで飼っていらっしゃる猫が本堂出入り自由で
のんびりとして、好きなお寺さんのひとつです。
*吉野山の助言ありがとうございました。助言がなければ
 金峯山寺から歩くことになり、大変なことになりました。
mom  URL   2012-05-20 18:05  

 

スズまま >

馬酔木は丈夫な木の上、害虫類にも強いため植栽によく使われています。
奈良では鹿も食べないとの理由から、奈良公園中に植わってます。
花が終わると若干散らかるのが難点ですが、可愛い花ですよね。
せれまま  URL   2012-05-20 23:51  

 

ボーダーメイちゃん >

本当びっくりですよね。
歳月とともに荒廃してはいたものの、京都のお寺で多い焼失は免れたから、宝石箱みたいに沢山のものが残ったんでしょうね。
薄暗いお堂で、灯明の中対面した仏さんが皆よく見るとお顔がバラバラで実際に居た僧をモデルにしたのかしら?その人はどんな気持ちだったのかしら?とか考えちゃいました。
せれまま  URL   2012-05-20 23:57  

 

momさん>

歩いてですね(苦笑)
数時間に1本のバスを待つなんて若い時分はせっかちで出来なかったです。
道はすごく綺麗になり拡張されたので本当に信じられないぐらい便利になったんですよ。
猫は気が付かなかったなぁ。
先日はお天気が悪かったからどこかに隠れてたのかもしれないですね。
*吉野のレポート読ませていただきました。
役立って良かったです。
素敵な写真も沢山撮られたようで、また落ち着いたらゆっくり見せてくださいね。
せれまま  URL   2012-05-21 00:06  

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Author:せれまま
犬たちと暮らす会社員。
アクティブ、アウトドアな犬種たちと、大好きな奈良・京都の寺院。折り合いをつけながら一病息災を模索中

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