山の辺の道 穴師坐兵主神社

Category: 奈良   Tags: 穴師坐兵主神社  

山之辺の道を、前述の長岳寺から三輪神宮に向けて歩くと、崇神天皇陵がまず右手に見え、その後、景行天皇陵があり周囲をゆるりと回って、竜王山の左手に見ながら歩いてゆくと2キロぐらいで、巻向(纏向)と呼ばれる場所に到着。

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纏向遺跡はヤマト朝廷があっただろうと推定される場所で、邪馬台国、畿内説を唱える人の有力候補地です。

藤原宮に匹敵する巨大な遺跡で、都市計画がなされていた痕跡と考えられる遺構が随所にある他、箸墓古墳という倭迹迹日百襲姫命(モモソヒメ)の墓があるのです。

倭迹迹日百襲姫命の没年は卑弥呼没年に近く、崇神天皇の叔母にあたることから、卑弥呼の没後、弟が国を継いだという記述にも合致する、とも言われてます。

邪馬台国については百家争鳴というか、100人いれば100人の意見があるのでそれはさておきまして。



山の辺の道から少しだけ外れ、緩い山道を上ると紅葉に彩られた相撲神社(穴師坐兵主神社の摂社)があります。

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その奥にある鳥居をくぐると穴師坐兵主神社(あなしにますひょうずじんじゃ)に到着。

名前だけ見るとひょうすべ(河童の妖怪)でも祀ってるの?と思われる不思議な名前です。

そういう説も無くはないのですが、兵主は「蚩尤」のことで、黄帝と戦った軍神、兵器の創始者であると社史は説明しています。

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「蚩尤」というのは中国の神話時代の神で、獣身で銅の頭に鉄の額を持ち、また四目六臂で人の身体に牛の頭と蹄を持つとか、頭に角があるとか、八肱(八つのひじ)、八趾(八つの足)、疏首(別れた首?)とか様々な説があります。

河童でなくても十分人離れしてますが、神農氏 ※1 の子孫であるとされる、由緒ある戦の神様です。

黄帝 ※2 は他の横暴な諸侯は征伐したものの、蚩尤だけは討伐することがなかなかできず、苦しめられたそう。

(史記の五帝本紀は、原文を読んだはずだけどこの辺り全然覚えていない…3行ぐらいで寝てしまったのだろう)

とにもかくにも黄帝は冀州の野の戦いで遂にこれを捕え殺したといわれている。

※1 神農氏は3皇の1つに準えることがある神様、五帝よりも先の時代 ※2 黄帝は五帝の最初の王様

負けてしまったために化物あつかいされたけれど、蚩尤は五兵(五種類の兵器:戦争で必要となる戦斧、楯、弓矢等、全ての優れた武器)の発明者であり、「兵主神」として、戦の神として祀られました。

始皇帝も、高祖劉邦も厚く祭祀していたようです。

でもそんな古い中国の神様がどうして伝わったのやら…

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元は穴師坐兵主神社(名神大社)、巻向坐若御魂神社(式内大社)、穴師大兵主神社(式内小社)の3社あったそうですが、室町時代に穴師大兵主神社のあった場所に合わせてお祀りすることになったのだとか。

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由来は古く、垂仁天皇2年に倭姫命が天皇の御膳の守護神として祀ったとも、景行天皇が八千矛神(大国主)を兵主大神として祀ったともいわれています。

この神社の祭神は少しややこしい

中殿 兵主神 御神体は天孫降臨の際の鏡
右社 若御魂神 御神体は匂玉と鈴
左社 大兵主神 御神体は剣(ほこ)

とされていますが、兵主神とは御食津神・天鈿女命、素盞嗚尊、天富貴命・建御名方命、大己貴神の分身伊豆戈命、大倭大国魂神とする説があり

若御魂神は三種の神器を御守護された稲田姫命、また豊宇気毘売命の親の和久産巣日神とする説あり。

大兵主神については、八千戈命(大国主)、素盞嗚命、天鈿女命、天日槍命、という説があります。

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穴師上社の跡地は「ゲシノオオダイラ=夏至の大平」と呼ばれ、弓月岳頂上、上社の跡地、現下社、箸墓古墳後円部中心、前方部中心が一直線に並ぶという指摘もあります。

かなり謎の多い神社です。

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綺麗に色づいた紅葉に彩られた境内は、時々カメラマンが訪れるぐらいで、ほとんど人の気配がありません。

古代の謎に想いを廻らせながら、のんびりお参りしてきました。

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